我が家の東の端には小さな風呂
朝日がキラキラしていることに気付く日は少ない
今日は主人が出かけた後すぐに娘が寝たので久しぶりに朝風呂にした
朝8時も過ぎると生活の音がにぎやかです
ゴミ収集車の大きな歯が回転する音は何故か懐かしく
すぐ下の駐車場は砂利なので出入りの車のタイヤがあさりを連想させる
窓いっぱい余すことなく入り込む朝日は湯気と絡み合い
大きく吸い込むと冬の冷たい空気と湯気がトリコロールに胸に届く
ふと 洗い場の汚れが気になった
湯船から出ると今度はアタシの湯気と朝日がくるくるとまとわりついて勝手に消えてゆく
大きなたわしでマットをこする
ゴーシ ゴーシ ゴーシ ゴーシ
泡としぶきが 湯気と朝日に混ざり走り回る子供たちの様
少しぬめりのあった床が キュッ とかわいらしく鳴いた
ゴーシ ゴーシ キュッ ゴーシ ゴーシ キュッ
アタシの周りで勝手に 音 や 光 や 水 や 泡 が飛び跳ねては消えぐるぐる遊んでいる
プラスチックの洗い桶を すかっ と握り 片手でザバーっとやった
洗剤の香りと 朝日の香りと 湯気の香りが ぶわっと上へ上る
ザバーッ ザバーッ ザバーッ
最後に自分にも ザバーッ ザバーッ
朝日がもくっもくの湯気をぬうように勢いを増して浴室を埋める
タオルをかぶり伸びをした
娘はまだ寝ていた
【関連する記事】