小さな女の子は目を閉じて魔法がかかっていくのを感じていた
柔らかな筆がほっぺやおでこでくるくると踊る度
ざわざわとした街の音の中から「わぁ奇麗!」「かわいい!」と言う声がいくつも聞こえてくる
目を開けるといくつものカメラが向けられていた。
振り返りもせず一つ一つのカメラに答えていく。
「妖精になったアタシをもっと見てもらいたい。」
彼女の全身からそんな思いが溢れ、歩く姿も笑顔もキラキラと輝いて本当に妖精の粉が飛び散っているようだった。
日が傾く少し前、妖精は夢の世界へ羽を向けふわりと空を飛んだのでしょう。
かわいい寝息をたてながら「ふふふっ」と笑って寝返りをうった。
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