泣いて泣いて声も出なくなるまで
泣いて泣いてひきつけを起こした
抱いて抱いて側に居るよと囁いても
貴方の耳には届かない
この腕の中にすっぽり包んで
もう不安なんてバカバカしいよと言ってやりたいけど
その耳に届かないのでは
アタシは結局役になんかたたない
ほんの少し前のアタシみたい
すっぽり包まれた腕の中で
寂しい寂しいと泣いていた
大きな腕を振り払って
あてもないのに
あの時どうしてアタシはあんなに泣いていたんだろう
大きな腕は不安なんてバカバカしいよと言ってくれていたのに
今は静かな夜
虫の音がやっとアタシの耳に滑り込んで来た
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