耳を塞ぐ為に 歌を選んだアタシも
優しい音色と重なる声に音楽を少し知りました
音は同じ空間を微かに揺らしながらとてもカラフル
ザラメのたっぷり入ったカステラのような音楽は
嫌われる事も多いけど アタシにはたまらなく蜜の味で
「ジャリッ」って奥歯がなる度ひっそりと立つ全身の鳥肌が
病み付きになってしまう
かき氷をかきながらにぎやかな兄の家族の夏の空気は
もう耳を塞ぐ必要のないことを教えてはくれるけど
遠い記憶の夏と同じくらいアタシにはBGMで現実味がなかった
愛されていない感覚をすっかり忘れて生ききる事ができなかった
愛されていない感覚をすっかり消して生ききる事ができなかった
緻密な不協和音は大好き
張りつめた音に広がる景色
緻密な不協和音は安らぎ
たっぷんと浮かぶ水面
ここは奇麗な和音
倍音もないまっさらな和音
「カチャカチャ」というシルバーの音まですっきりと和音
ど、か
み、か
そにならないと
ど、か
み、か
そにならないアタシは
不快和音の中でまた耳を塞いで歌い始めるのか
いや、たっぷんと浮かんで優しく奏でていよう
アタシの音の中で